矢井賀中学校(中土佐町)  やいが
  旧上ノ加江村立矢井賀中学校から合併で改称後1961(S36)年廃校

  1957(S32) 1958(S33)
在籍生徒数 62  89 



 矢井賀へは中土佐町の中心地である久礼から県道25号線を海岸沿いに走る。途中笹場小学校を右手に見ながら上ノ加江を過ぎ、トンネルを抜けた先になる。以前は海沿いの断崖をくねくねと道路が延びていたが近年バイパス工事が完了している。

 訪問は2007(H19)年の12月、事前に役場で聞いた話では住民センターになっているとの事であった。漁港から右手に折れた突き当たりに矢井賀コミュニティセンターというのがあり、そこが矢井賀中学校跡であった。廃校から46年経っており、記念碑もないので学校跡の痕跡は皆無に等しい。近所の方の話では10年ほど前まで国旗掲揚台が残っていたそうだが今はそれもなくなっている。廃校は(当時の事情として)過疎化ではなく交通事情の改善による上ノ加江中学校との統合であり、地域としても小中学校でずっと同じ顔ぶれよりも中学校で変わる方がいいという意見だったそうである。
 統合後はスクールバスではなく自転車での通学となっている。統合時の条件として自転車や雨具の購入に関しては実費での補助金が支給されており、これは今後も継続の予定だそうだ。現在の生徒数は6人名、中土佐町発足直後(1957年)のデータでは62人となっている。なお地区内の矢井賀小学校も139人から12人と減少している。校区内の主な集落は小矢井賀・矢井賀の2つ、小矢井賀は田畑もあり施設園芸など農業が盛ん、矢井賀は完全な漁業の集落である。中土佐町の南端となっているが県道はこの先さらに南下して窪川町(現四万十町)志和へと続いている。