馬荷小学校(大方町)  うまに    へき地級1(1978)
 旧大方町立馬荷小学校から合併後は新大方町立、さらに黒潮町立となり2006(H18)年休校

  1958(S33) 1963(S38) 1968(S43) 1978(S53) 1998(H10) 2004(H16)
在籍児童数 117  76  51  23  19 



 馬荷小学校へは旧大方町中心部の入野から国道56号線を西進し、田の口小学校の1km程先で右折する。国道から北に9km、高低差はさほどないものの川沿いにくねくね進むとやがて左手の小高い丘の上に馬荷小学校が見えてくる。1875(明治8)年に地区内の宗正寺というお寺に設立されたこの学校はその後大家屋敷と下ウラに移転した後、現在の場所に落ち着いたそうである。

 訪問は2007(平成19)年の6月、休校になってから1年少々ということで今でも児童の声が聞こえてきそうである。現在地に移転したのは1988(昭和63)年らしいが、それまでの学校跡がどうなっているのか今回は時間的な余裕がなく不明であった。周辺は水田が多いが耕作放棄地はあまり見あたらない。何人かの住民に話を伺うと、地区から出ていった人も入野や中村市(現四万十市)に引っ越したケースが多く、休日には戻って田畑の手入れをするそうだ。さすがに手のかかる山林は放置されているらしいが、小学校が休校になるほどの過疎化が進んでいる割には田畑の荒廃はそれほど目に付かなかった。
 なお馬荷小学校は「若者自立塾」として活用されることが決定している。これは国の委託を受けた東京のNPO法人が整備を行い、引きこもりやニートの若者らの生活、労働体験の場として地域住民の協力を経て運営されるという。高知県内では初の施設で、10月の開所を目指している。一部に迷惑施設ではないかという反対もあったそうであるが、最終的に地区からの全面協力が決め手になったそうである。