高野小中学校(津野町=旧東津野村) たかの へき地級1(1978)
東津野村立高野小中学校として設立後、東津野中学校と中央小学校へ統合
1958(S33) | 1963(S38) | 1968(S43) | 1978(S53) | |
在籍児童数 | 98 | 70 | 40 | 28 |
在籍生徒数 | 47 | 57 | 40 |
東津野村中心部から国道197号線を西進5キロほど進んだ左手に高野小中小学校跡がある。数年前までは校舎が残っていたが現在は取り壊されて敷地も大きく整地されている。すぐ先から野越と呼ばれる峠道になり、檮原町との境になる。
高野小中学校跡
訪問したのは2005(平成17)年4月、現在は更地になって集会所が建てられている。もともとの木造校舎があった頃は国道脇ではなく一段低い位置にあり、校舎自体は国道と反対側の川べりにあった。校舎取り壊し後に大がかりな整地も行われ、かさ上げしているのでかつての面影はまるでない。地区の中心的な存在として明治時代からの歴史を刻んだ学校もまずは1965(昭和40)年に高野中学校が統合、その後1981(昭和56)年に高野小学校も統合された。
林業が中心だった地域は木材自由化がとどめとなり、大きく人口を減らすことになった。かつて200人を超えていた児童も小学校閉校時にはわずか20人少々となり、老人世帯が残るのみとなっている。四国カルストとして有名な天狗高原までの林道(とはいえ完全2車線の舗装道路)が高野から開設されたが、地域活性化の起爆剤にはなっていない。いくつかこの林道を使ったイベントの開催案があったのは事実だが、残念ながら日本の官僚機構には道路を地域イベントのために占有するということをまるで理解できない役人がいることを改めて思い知らされることとなった。尾根筋を駆け上がるこの林道は展望もよく、天狗高原へのドライブルートとしてはお勧めである。