加持小学校(大方町) かもち
旧大方町立加持小学校から合併後は新大方町立加持小学校になり1984(S59)年休校
1958(S33) | 1963(S38) | 1968(S43) | 1978(S53) | |
在籍児童数 | 91 | 54 | 42 | 14 |
大方町立加持小学校跡は大方町中心部の東で国道56号線から北上し、数キロ走った左手に見える。
訪問は2004(平成16)年の12月、休校になって既に20年が経ち校舎はなくなっていて、現在は生活改善センターが建てられている。写真を見ればわかるが道路脇には通学路の標識が残っていて、かつての名残が感じられる。中心部から近いこともあり、大方町内では最も早く休校となって入野小学校への統合が実施された。
近くの老人に聞くと地区の人口は半減とまではいかないらしいが、とにかく子供の数が減ったと言う。加持に限らず昔は一軒に5人は子供がいたのが普通であった。当然3世代が一緒に住んでいたので一軒には10人前後の人間が住んでいたのである。この周辺では田を持っている者は米を作り、それ以外の者は炭で生計を立てていたそうだ。子供達が一番多かった1950年代では炭一俵の売値が300円で原価が10円少々だったという。電気・ガスの普及に伴うエネルギー革命や木材自由化による山林放棄などで現金収入は激減し、一家が住む環境ではなくなった。結果、老人ばかりが残るという絵に描いたような過疎と学校の廃校が進んだそうだ。