仁井田中学校(窪川町)  にいだ
  旧仁井田村立仁井田中学校から合併で窪川町立に改称後1974(S49)年廃校

  1958(S33) 1963(S38) 1968(S43)
在籍生徒数 258  238  145 



 旧仁井田村は窪川町東部に位置しており、高知市方面からは国道56号線で七子峠(久礼坂)を越えた先である。標高240mほどの台地では仁井田米というブランド米が作られており、高知県内でも屈指の稲作地帯である。七子峠すぐ西からは旧大野見村への県道が分岐しており、旧大野見村が中土佐町と合併してからも町内の通行はこちらを使うことが多い。夏枯峠を越す直通ルートもあるのだが、狭い峠道のため時間は倍以上かかる。
 仁井田中学校は戦後の教育改革後に設置され、旧仁井田村内の仁井田小学校と影野小学校から生徒が進学していた。その後老朽化の問題もあったが立て替えは行われず、町内中学校再編に伴い新設窪川中学校に統合された。国道56号線が窪川町(現四万十町)に入ってから最初のコンビニが左手にあるが、その付近が学校跡である。既に払い下げが行われ、コンビニ敷地と森林組合が使用している。最近卒業生有志によってコンビニ駐車場に記念碑が建立された。

仁井田中学校跡

 訪問は2007(H19)年の11月、現在の土地所有者である森林組合事務所にて場内立ち入りと写真撮影の許可をいただく。その際にわずかであるが中学校時代の建物が残っていると教えてくれた。現在の敷地の西半分が中学校だったらしいとの事。



 校舎ではないようだがという話であったが、倉庫に使っているものの雨漏りが酷く瓦の損傷もあるので近いうちに取り壊す可能性は高いだろうとの事であった。仁井田地区は仁井田米を中心とした農業と畜産業などが盛んで急激な過疎化には至っていない。しかし徐々に過疎・少子化の波は押し寄せており、校区内の2小学校はいずれも一学年10人を割るケースがほとんどとなり学校運営上の適正規模からいっても近い将来の統合は避けられないのではないかと思う。

学校跡地にできたコンビニ駐車場に建つ記念碑