湊川小学校(大方町) みなとがわ へき地級1(1978)
旧大方町立湊川小学校から合併後は新大方町立となり1990(H2)年休校
1958(S33) | 1963(S38) | 1968(S43) | 1978(S53) | |
在籍児童数 | 120 | 75 | 42 | 14 |
湊川地区へは国道56号線から北に数キロ。南郷小学校を見ながらゴルフ場の看板に従い、土佐くろしお鉄道浮鞭駅を先に進む。駅から3.3kmで湊川小学校跡に着く。現在は「湊川ふれあいセンター」という宿泊施設になっている。
訪問は2005(平成17)年の6月、休校になってから15年が経つもののきれいに手入れがされている。宿泊施設となっているので定期的に草刈りや樹木の剪定も行われているようだ。地区内は険しい山こそ少ないが、平地も少ない。主に炭焼きで生計を立てるケースが多かったそうだ。大方町や佐賀町では気候のせいか、炭焼きに適した樹木が多かったそうで原価10円ほどの炭を300円で売っていたという。炭俵もそこらへんに生えている茅で編むので材料費はかからない。電気・ガスが完備されるまではそれでじゅうぶん儲かったそうだ。
炭は廃れ、刈り手のなくなった茅は野を覆い、人はこの地を離れる。湊川地区の下流ではタバコ栽培が盛んであったが、JTとの栽培契約で昨今の事情では先行きも芳しくない。作者は煙草を吸わないし嫌煙派に属するタイプだが、現実を見ると複雑な気分であった。