松葉川山小学校(窪川町)  まつばがわやま
  旧松葉川村立松葉川山小学校から合併で改称後1974(S49)年廃校

  1958(S33) 1963(S38) 1968(S43)
在籍児童数 44  28  16 



 旧松葉川村には松葉川温泉があり、昨今の温泉ブームが起こる以前から有名であった。松葉川山小学校跡へはその松葉川温泉から1kmほど遡った日野地という場所になる。複式学級の小さな小学校で、中学校は松葉川中学校(現在は廃校)に通学していた。

松葉川山小学校跡

 訪問は2006(H18)年の6月、梅雨の合間の蒸し暑い日であった。廃校後既に32年が経っているが、校舎は未だ健在であった。地元の方に伺うと古い民具を保管するのに使っているとの事。校庭まわりは綺麗に整備され、校庭真下のキャンプ場の駐車場として使われているようである。校舎横には吊り橋もかけられ、松葉川温泉からの遊歩道も整備されている。
 学校の起源は1914(大正3)年に営林署事業所の家族向けに設置されたと記録がある。当時の設置場所は現在地とは別の支流を遡る。今でも林道が通じていて現場付近までは車で行くことができる。窪川町史によると記念橋という橋を渡った左上あたりがその場所らしいが、現在では山林になっており痕跡すら見あたらない。その後1959(昭和34)年に現在地の日野地へ移転している。現在地もまわりには人家もなく事情を知らない者は「どうしてこんな山中に学校があるのか?」と思うだろうが、営林署事業所があった頃は商店もあって最盛期の昭和20年代には400人の住民がいた。他に戦後開拓集落として「松葉川開拓農協 S23.3.1設立 組合人員16人」の記録が残っている。木材輸入自由化とともに営林事業の縮小が始まり、山を去る人々が増えた。まず松葉川山小学校が1974(昭和49)年に廃校となり、1982(昭和57)年には営林署事業所が閉鎖された。現在松葉川山地区には古くから居住する一世帯が残るのみとなっている。

松葉川山小学校校歌

1 青空高くそびえ立つ 国有林の木のように まっすぐ伸びる ぼくらはみんな仲よしだ
2 水は清い松葉川 流れをしたに集まって 明るく学ぶ ぼくらの山小楽しいな