伊与喜中学校(佐賀町)  いよき
  1967(S42)年廃校

  1658(S33) 1963(S38)
在籍生徒数 67  95 



 佐賀町中心部から国道56号線を高知市方面に向けて5kmほど走ると立体交差の先に小さな集落がある。国道の西側に土佐くろしお鉄道伊与喜駅があり、国道を挟んだ反対側に伊与喜小学校がある。6.3教育制度となってから町内の3中学校が佐賀中学校に統合されるまでの20年間はここに中学校が併設されていた。

 訪問は2005(平成17)年の6月、佐賀町教育委員会で聞いたところ中学校は今の体育館付近にあったという。現在は小学校となっているため、職員室に向かい目的を説明し撮影と学校内の立ち入りについて許可をいただく。併設校の取材は必ず平日に行い、無断での立ち入りはしないように心がけている。可能な限り授業中ではない放課後の取材をするようにし、今の状況を現場の教師から聞くようにしている。体育館付近から始まって校庭・校舎をぐるりと廻るが特に記念碑らしきものは見あたらない。デジカメ持って学校内(さすがに校舎内には入っていないが)うろうろしているのは不審者以外の何者でもないなと自己認識しながら、中学校の痕跡を探してみたが何もなかった。職員室で聞いてみたが、やはりそういった類のものはないらしい。
 現在伊与喜小学校の児童数は40名足らず、中学生になるとスクールバスで佐賀中学校まで通うという。小学校も一部複式学級になっていて、この先さらに児童数の減少が予測されている。JR土讃線は窪川駅が終点となるが、それより南の窪川〜中村間は国鉄中村線であった。国鉄民営化に伴い土佐くろしお鉄道に分離された形になったが、窪川〜佐賀間は1963(昭和38)年に開通した。佐賀駅は当時終着駅として賑わったそうだが、7年後の1970(昭和45)年に佐賀〜中村間が開通してその役目を終えた。同時期に国道56号線も大幅改良され、交通の利便が増して過疎化が進むという方程式はここでも生きている。