八ノ谷小学校(安芸市)  はちのたに   へき地級2(1978)
  旧東川村立八ノ谷小学校として設立、合併後に安芸市立となり1982(S57)年に廃校
 

児童生徒数の推移

1955(S30) 1960(S35) 1965(S40) 1970(S45) 1975(S50)
児童数(小学校) 35 36 16 8 7

 八ノ谷小学校は旧東川村の南西部に位置する。他の小中学校がすべて伊尾木川水系にあるのに対して八ノ谷小学校だけは安芸川水系になる。このため道路事情の改善された現在では安芸市中心部からは旧土居村経由で来る方が近い。

 訪問は2008(平成20)年3月、旧東川村の中心地区だった入河内から山越えをする。東川小中学校を右手に見ながら一度ヘアピンを切り返した先のトンネルを抜けると八ノ谷小学校跡のある黒瀬地区である。八ノ谷小学校跡は現在集会所として使われている。写真で見てもわかるように見事なまでに左半分は取り壊されているが、残った右半分は学校時代のままである。小さな谷あいの学校というよりも少し大きめの児童公園といった感じである。主な校区は黒瀬・大井甲で中学校は東川中学校へ通学していた。最盛期に36名いた児童は廃校時に3名、現在は児童生徒ともに0名。
 地区内の主産業は他の東川村地区と同様に林業で、国有林事業の衰退に伴って人口は激減した。10年ほど前に地域活性化を図ってすぐ下流に「告ケ岡温泉こまどり」ができたものの、類似施設の普及で苦戦している模様。校庭の片隅に錆びた鉄棒が残っていた。