穴内小中学校(大豊町)  あなない
  旧大杉村立穴内小中学校として設立、
   中学校は平成8年に大杉中学校に統合、小学校は平成12年に休校

年 度 S30 S35 S40 S45 S50 S55 S60 H2 H7 H11 H12
児童(小学校)数 190 218 139 76 55 36 29 27 26 5 休校
生徒(中学校)数 116 88 90 65 35 21 16 15 統合

 穴内小中学校は国道32号線を大豊町役場から5キロほど高松方面に走った左手にある。高松方面から来ると吉野川を渡った先にいきなりピンクの建物が目にはいることになる。1932(昭和7)年の火災でそれ以前の記録がすべて消失したために完全な沿革を知ることはできない。高知県の保管する「高知県行政区変還資料」によると、1889(明治22)年にそれらしき記述が出てくる。また、1881(明治14)年発行の杉村8ヶ村誌にも学校の存在が出ている。
穴内小中学校跡

 訪問は2004(平成16)年3月。現在の校舎は平成8年の中学校統合を機に新築された。作者は当時仕事で何度か訪れた事があるが、わずか4年で休校になろうとは思わなかった。小中併設校であったが、この敷地に1955(昭和30)年には300人を越える児童生徒がいたというのは冗談としか思えない。学校周りの集落はそれほど減っていないが、向かいの山にある集落はみんないなくなったと散歩中の老人が教えてくれた。
 新築した費用は3億1,206万8千円、そのうち国庫補助が1億5,812万5千円、残りは簡保とJAからの借り入れ起債だが簡保のほうが平成33年度まで、JAが平成17年度までの償還が続く。単独自立を選択し、苦しい財政運営が続く大豊町だが、穴内小学校の前を通るたびにもったいない投資ではなかったかと思うのは作者だけではないはずだ。

校庭