田野町    【廃校小学校】なし
        【廃校中学校】なし
        【休校小中学校】なし  小0中0合計0校
        【現存小学校】田野
        【現存中学校】田野
        【現存県立高校】中芸  小1中1高1合計3校
       

Thanks 田野町教育委員会


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 田野町は高知県東部にある東西2.2km、南北4km、総面積6.56km2の小さな町である。藩政時代から奥地の林業集積で栄え、大正9年(1920年)に町制を敷いて、田野町に改称し現在に至っている。木材加工を含んだ林業と漁業の町である。藩政時代には奉行所と藩校田野学館が設置され、安芸郡の政治経済と文化の中心地となった。その流れを汲んで田野学館跡に県立中芸高等学校が設立されている。1960(昭和35)年に5,124人だった人口は3,412人に減っている。面積が小さいために、学校の統廃合はまったくない。しかし児童生徒数は最盛期の1950年代から1/3に減っている。


 平成の合併では紆余曲折と波乱に終始することとなった。まず最初2002(平成14)年夏に東洋町・田野町・安田町・北川村・馬路村・安芸市・芸西村との8町村で協議を開始した。室戸市のみを外したうえに広域すぎる協議ではないかという懸念があったがまず香南6町村とのかけもちだった芸西村が離脱、これは地域的な問題もありやむを得なかった。続いて2003年5月までに安芸市・馬路村・東洋町が離脱、わずか半年で4町村になってしまった。東洋町からは協議継続の要請があったが拒否する形になっている。残りの4町村でまとまるかに思われたが、2004(平成16)年6月に田野町のアンケートで反対多数となり、田野町が離脱。その後残った3町村で合併協議を進め、調印までこぎつけたものの最終的には北川村の住民アンケートで否決されたことが原因で合併には至らなかった。
 この地域の合併破綻は少々予想外という意見も少なくない。田野町・安田町・奈半利町・馬路村・北川村は広域行政組合を運営し、消防やゴミ・し尿処理などを行っている。経済的にも馬路・北川で切り出した木材を奈半利・田野・安田で製材加工し、両村への県道・国道はいずれも奈半利川か安田川沿いに通じるなど様々な面で結びつきが強い。この面では高吾北5ヶ町村(佐川町・越知町・池川町・仁淀村・吾川村)と似通った部分があり、当初はこの2地区は順調に合併が進む思われていた。ところがいずれも破綻し、広域行政と合併は別物という流れが強くなる形となった。一方的に財政を締め付けて合併を促しながら、最終的には傍観者であろうとする国政はもう少し市町村の意見を反映した政策をとるべきである。