岡ノ内小中学校(物部村) おかのうち へき地級1(1978)
旧槇山村立として設立、合併で物部村立に改称後、小学校は1990(H2)年中学校は1992(H4)年に休校その後廃校
1957(S32) | 1958(S33) | 1962(S37) | 1963(S38) | 1968(S43) | 1978(S53) | 1989(H1) | |
児童数 | 197 | 129 | 132 | 129 | 89 | 24 | 3 |
生徒数 | 93 | 96 | 96 | 96 | 57 | 21 | 5 |
旧物部村の中心地である大栃から国道195号線を徳島県方向に向けて約8kmほど走ると岡ノ内に着く。現在は集落南側をバイパスが抜けており、それほど人家があるようには見えないが北側の山沿いにそこそこの人家がある。
岡ノ内小学校跡
岡ノ内中学校跡
訪問は2010(平成22)年10月、別役小中学校訪問の際にこの前を通っており3年8ヶ月ぶりに岡ノ内集落に入った。集落中心にある学校跡は校庭を挟んで小学校と木造の味のある中学校がL字形に向き合っている。小学校の裏手にはプールも残っている。岡ノ内小学校の歴史は1878(明治11)年に設立された岡ノ内簡易小学校から始まる。当初は現在地よりも北の山際にあった記録が残っているが、その後移転して改称や高等小学校・中学校の併設を経て1990(H2)年に112年の歴史を閉じている。岡ノ内中学校は1947(S27)年に槇山中学校(現在の大栃中学校)岡ノ内分校として設立、1950(S25)年に独立した後1992(H4)年に休校となりその歴史を閉じている。ピーク時の児童生徒数は小学校が1957(S32)年の197名、中学校が1962(S37)年の96名となっている。小学校は1947(S22)年から1968(S43)年まで桑ノ川分校も設置されていた。現在の児童生徒数は8名、スクールバスで大栃まで通学している。
集落自体の人口も1960年代前半には900人程度いたらしいが現在は250人足らず、ほとんどが高齢者である。旧物部村内の他集落と同じく楮・三椏の製紙原料や林業・炭焼きが基本産業で、自宅周辺の田畑の収穫物はほとんどが自家用となっていた。近くにある住友共同電力の水力発電に関わる技師達もたくさん住んでいたらしいが、機械化による人員削減でほとんど人ではいらなくなった。林業も岡ノ内周辺だけでも事業所がいくつもあったらしいがこれも価格低迷ですべて閉鎖となり急激に人は減った。狭かった国道が完全改良され2車線となったが、人が出て行きやすくなっただけであった。
1955(S30)年頃の岡ノ内小中学校合同運動会