甲浦小学校生見分校(東洋町)  いくみ  へき地級1(1978)
  甲浦町立甲浦小学校生見分校から東洋町立に改称後、1990(平成2)年に本校統合
 

  1958(S33) 1963(S38) 1968(S43) 1978(S53)
児童数   32 21  15  14 



生見はサーフィンのメッカとして有名であり、長い間正式な庁舎位置の決まらなかった東洋町役場の庁舎所在地でもある。生見分校はその生見集落の真ん中にあり、本校であった甲浦小学校の沿革史によると1899(M32)年設置とある。当時は甲浦村立甲浦尋常小学校生見分校(分教場の可能性あり)、その後の町制施行や合併で甲浦町立→東洋町立と改称され、1990(平成2)年に本校に統合されている。



 訪問は2007(平成19年)6月、目印は国道55号線から見える大きな楠である。生見分校跡の隣にある西山神社の神木で樹齢300年以上高さ40mという大木である。その楠の横に平屋建ての建物があり、一目で学校跡だとわかる。よく晴れて蒸し暑い午後2時頃の訪問であったが、学校は楠の木陰に入り涼しい。現状は地籍調査や選挙の資材置き場として使用されているもよう。分校ではあるが小中学校の廃校としては高知県で最も東に位置する(高校を含めた廃校としては甲浦に室戸高校甲浦分校跡がある)。
 前述のように生見はサーフィンのメッカとして全国的にも有名で、1997(平成9)年には世界選手権も開催されている。地区内には民宿や食堂もできており、一定の経済効果はあるようだ。元々児童数が少ないため分校としての設置であり、少子化と過疎による児童数の減少と道路事情の改善もあって本校への統合はスムーズに行われたらしい。

 その後2013(H25)年に南海地震対策として生見避難タワーが建設され、生見分校跡は取り壊されている。