長者中学校(仁淀村) ちょうじゃ
旧長者村立長者中学校として設立後、合併を経て仁淀村立仁淀中学校に統合
1958(S33) | 1963(S38) | 1968(S43) | |
在籍生徒数 | 137 | 144 | 109 |
仁淀村役場のある森地区から国道439号線を長者川沿いに遡ると左手の斜面にいっぱいに長者集落と棚田が見えてくる。この集落と棚田の景色は県内でも有数の景観だと思うが、近年は過疎化の影響からか放置された棚田も目立つのが残念である。作者の知人によると宮崎駿監督の映画「天空の城ラピュタ」を連想させる風景だとか。
長者小学校(中学校跡は画面左半分に相当)
訪問は2005(平成17)年12月、この時期としては珍しい積雪の中長者集落へ。国道439号線を左折し、かつて長者村役場のあった郵便局前を左に入った奥に長者小学校がある。長者中学校は小中併設であったが1976(昭和51)年の村内中学校統合に伴いその歴史を閉じている。当時は小中学校ともに2階建て木造校舎だったそうであるが、その後小学校は鉄筋コンクリート3階建てに立て替えられ中学校跡にはプールが建設された。当然、小学校の敷地内に立ち入ることになるので撮影許可をいただく。小学校の職員室には木造校舎時代の写真が飾られていた。
1955(昭和30)年頃に撮影された写真を見たことがあるが、当時学校は段々畑の中に立つ格好であった。小学校校舎改築時に相当土を入れて周辺をならしたらしく、造成された場所には保育園や消防支所ができており風景は一変している。郵便局前には駄菓子屋さんがあり、話を伺うと1960年代には児童生徒併せて200人は越えていたらしい。当時は店頭にテレビを置いてあり、人気のプロレスなどが始まると子供たちが大勢集まっていたそうだ。
長者集落から県道を越知町方面に向かい、途中で右折すると星ケ窪に着く。ここは標高約600メートルにあってキャンプ場も設置されている。地名の由来である周囲を木々に覆われただ円形の台地は東側がくぼみ、中央に「星の池」と名付けられた池が水をたたえている。いん石が落下してできたという伝説だが、夜空の展望はすばらしい。ここでは1959(昭和31)年まで草競馬が行われ、最盛期には1万人以上の人出が詰めかけ出店もたくさん出てにぎわったという。自然の恵みは今でも受け継がれていて長者川の鮎は名高く、シーズン中はしゃくり漁をする人が絶えない。