下名野川小学校(吾川村)  しもなのかわ   へき地級1(1978)
  旧名野川村立下名野川小学校として設立、合併で吾川村立へと移行後2000(H12)年3月に休校

 吾川村名野川で国道33号線と別れ、吾川スカイパーク方面へと進む。名野川小学校を過ぎ中津渓谷を右手に見ながら山道を走ると最初の集落が下名野川、集落を過ぎた川沿いに下名野川小学校が見えてくる。上流部にある上名野川小学校が1993(H5)年に休校となり、ここ下名野川小学校に統合された。しかし生徒の減少は止まらず2000(H12)年3月をもって休校となり、名野川小学校へ統合された。休校から4年後の2004(H16)年3月廃校手続きがとられた。

生徒数 1945(S20) 1955(S30) 1965(S40) 1975(S50) 1985(S60) 1995(H7) 2000(H12)閉校時
下名野川小学校 311 147 71 44 31 6 2

現在の下名野川小学校

 訪問は2004(H16)年の正月、上名野川小学校と同じ日に訪問した。生徒数を見たら驚くが終戦直後は何と300人を越える生徒がいたのである。2000(H12)年度の資料では吾川村全体での生徒数が114人、隔世の感がある数字だ。下名野川の集落自体それほど大きくは感じないが、支流の谷ごとに家があったそうで大家族の多かった当時は一家に3〜5人の子供がいるのが普通だったのであろう。
 休校から日が浅いため、学校自体は特に変わった様子がなく、今でも子供達の声が聞こえてきそうな状態だ。地域振興のIT教室をここでしているそうで、教室にはパソコンが置いてある。対岸が公園になっており、夏には涼を求める家族連れで賑わうのだろう。この学校も明治時代の尋常小学校から始まる長い歴史を持つ学校だった。多くの山間部の学校と同じように百年以上の歴史を過疎の波に洗われ、ひっそりと時を止めている。

校庭から中津明神山方面を望む
 

 その後2005(H17)年から地元住民グループによって多目的交流施設「山村自然楽校 しもなの郷」として活用されている。

山村自然楽校「しもなの郷 http://www14.plala.or.jp/shimona23/index.html

  

 2009(H21)年の秋に再訪問してみたが、ちょうどお客さんがいたようでかまどでご飯を炊きあげていた。